サニタリータンク・抽出機
多機能ディアレーター
食品を変質・劣化させる大きな原因のひとつに酸化があります。
賞味期限の延長や製品品質の差別化が当然の如く要求される現在、この酸化による劣化に対して、添加物(酸化防止剤等)に依存しない脱酸素技術の有効性が注目されております。
そこで、お客様のご要望に応えられるよう、当社は装置メーカーとして培った脱気&脱泡技術を基に、機器単体のみならず、ディアレーターのシステムとしてご提案させていただきます。
また、ディアレーターの宿命として、フレーバーの飛散の問題がありますが、それを解決できるよう、アロマ回収機能を備えたシステムもそろえております。
当社はディアレーターのご提供とともに、多用な用途に応じたシステムをご提案させていただきます。
多機能ディアレーターの用途

噴霧式ディアレーター

概要
真空状態の脱気缶に処理液を液滴状に噴霧することにより、処理液の単位体積当りの気液界面積を大きくして瞬時に脱気するシステムです。
性能
30mPa・s以下の粘度のチルド状態の処理液の溶存酸素量を1mg/L以下にすることができます。
特長
スプレーノズルから噴霧した瞬間に脱気するため、脱気缶内での発泡の問題が生じにくいという点が挙げられます。
薄膜流下式ディアレーター

概要
真空状態の脱気缶に処理液を薄膜状に分散することにより脱気するシステムです。
性能
常温の処理液の飲料等の溶存酸素量を3mg/L以下にすることができます。
処理液
800mPa・s以下の粘度の処理液を処理することができ、さのうやゴマなどの小さな固形物を含む処理液も処理することができます。
回転ディッシュ式ディアレーター

概要
真空状態の脱気缶に処理液を薄膜状に分散するよう、薄膜形成回転ディッシュを設け、これにより高粘度液でも脱気・脱泡できるシステムです。
用途
主に高粘度液の脱泡に用います。
処理液
20000mPa・s以下の粘度の処理液を処理することができ、さのうやゴマなどの小さな固形物を含む処理液も処理することができます。
回転ディスク式ディアレーター

概要
真空状態の脱気缶に1200rpmと高速で回転する回転ディッシュと回転ディスク、有孔板を設け、処理液を強力にせん断したり強制的に非常に薄い膜を形成させたりしつつ滞留時間を長くして脱気・脱泡を行うシステムです。
性能
回転体を1200rpmで回転させて、水を処理した場合で処理後の溶存酸素量を1mg/L以下に、2500mPa・sの粘性液(CMC)を処理した場合で処理後の溶存酸素量を2mg/L以下に低下させることができます。
処理液
20000mPa・s以下の粘度の処理液を処理することができます。回転体の回転数を落とすことにより、さのうやゴマなどの小さな固形物を含む処理液も処理することができます。
用途
高粘度液の脱気・脱泡に主に用いられますが、特に高い性能が要求されるケースに用います。また、分解手洗浄可能なスペックの1000L/hr以下のケースや装置洗浄の必要ない処理液のケースに主に用います。
N2インジェクション(オプション)

概要
処理液送液配管にN2ガスを吹き込むインジェクションノズルと処理液とN2ガスを混合するスタティックミキサーを設け、真空脱気とストリッピングを併用したディアレーターとなります。
性能
30mPa・s以下の粘度のチルド状態の処理液の溶存酸素量を最高で0.1mg/L以下にすることができます。
特長
脱酸素性能が非常に高いという点が挙げられます。
アロマ回収ディアレーター(オプション)
処理液を事前に加温しておき、脱気缶内で処理液をフラッシュさせ、蒸発した水分とフレーバー及び溶剤等をアロマ回収コンデンサー(SSTチューブ式熱交換器)により冷却・凝縮し、水溶液として回収するシステムです。これにより、ディアレーターの真空によるフレーバー飛散の問題解決からアロマの有効利用、溶剤等の除去、強力な脱臭まで可能です。
下の図は噴霧式アロマ回収ディアレーターのシステムの例です。
